えがわやま。両崖山の北から東に伸びている尾根が雷電山で二つに分かれます。北に伸びる尾根が七人の山伏を祀ったと伝えられる阿部山に。阿部山から東に伸びる尾根には江川大神宮が鎮座しています。
雷電山から南に伸びる尾根にあるのが江川山(仮称)です。江川山から南下する尾根の先に禊教会、東に伸びる尾根の先に江川町八幡宮が。この辺りの山一帯は信仰の山の様相です。

雷電神社の裏手から登るのですが、登りついた地点がこのコースの最高地点です。道標があり、左に尾根を登ると雷電山(標高223.2m ここは江川山ではありません)。江川山には右に尾根を下ります。実にここからは下る一方。江川山の手前で左に下る道が別れます。この分岐から(ほんとに)ちょっとだけ登ると江川山の山頂です。足利の町並み、本城富士や両崖山が見渡せます。腰を下ろすに足る山頂です。山頂の心地よさに免じてどうかこちらの山を江川山ということで。
下山は先ほどの分岐に戻り、作業道のような広さの道を下ります。整備された道ではありませんが、あまり迷うところはありません。配水場の上部を過ぎ、林の中で、若干踏み跡があやふやになりますが、すぐに左の下方に吉祥寺の墓地や山門が見えてきます。なんといっても町中の里山。杉林の中を通り過ぎると江川町八幡宮の裏手、下ってゆくと石祠の祀られた大きな岩が。境内を過ぎるとすぐ県道松田大月線。
江川町八幡宮は由緒書によると別名三奇八幡宮、足利頼氏の勧請でご祭神の誉田別尊(ほんだわけのみこと)の他に、長尾景長、長尾景春、斎藤伊豆守(名前がない)が合祀されていることで三奇となったようですが、このお三方奇人だったのでしょうか。奇瑞を現わしたのでしょうか。斎藤さんのお名前とともに三奇の由来が気になるところです。斎藤さんは江川村のご領主だったとしか由緒書に葉書かれていませんでした。

江川山の下に昭和21年にミクニ遊園地が開設されました。現代版の下田城を建てた人の経営で遊具の他にお化け屋敷などがあり、好評を博したのですが、僅か2週間で閉園してしまったそうです。(北の郷物語より)

inserted by FC2 system