おかだいら。鳴神山脈上の岡平の道標のある場所は岡でもなく平でもありません。なぜこの地が岡平になったかは不明です。城山からの急峻な尾根が主稜に合流する地点に付けられた名称です。旧版の桐生ハイキングマップには岡平沢頭とあります。現行のものでは岡平沢の頭。岡平沢というものがあるとして、その源頭付近のピークだからつけられたのでしょうか。桐生市地名考の記述では、“現行岡平を通る根本道より上の区域。慈眼寺山南側の傾斜地。岡ではなく台地。”とあります。
岡平に達するには、城山遊歩道の手前の尾根に刻まれた踏み跡を辿るか、城山遊歩道の三の丸から尾根道を登り桐生市基準点を経て主稜に至るかします。

先日、hisiyamaさんが、岡平経由で極楽とんぼさんの奥様を遭難の現地に案内するというので、同行しました。極楽とんぼさんが遭難した際に身に付けていたウエストポーチには上記の緑色の線を記したルート図が入っていました。川内の赤萩から山に入って尾根を主稜まで辿り、すぐ南の尾根で赤萩に戻るコースを想定していたようです。丸山から主稜に向かう尾根は薮の上に倒木がひどく通過するのが躊躇われるような尾根ですが、極楽とんぼ氏は無事に通過したようです。地質に興味を持っていた氏はこのコースの主目的にしていたであろうカルスト地形を見て、石灰岩を採取し、主稜線まであと百メートル余を残した尾根上で、ザックをおろし、一息入れたのでしょうか。風がなければ休むには格好の場所です。そこから、から身で急峻な谷に滑落しました。図中の赤丸はザックの置かれていた地点です。この場所から北に百m位下った場所で発見されました。当時の新聞の記事に「散歩」と書かれていましたが、とても気軽に歩けるようなコースではありません。谷底を覗くにも少しの勇気がいる場所です。
極楽とんぼさんがどんな山歩きをされていたか、メールを紹介します。
“毎度ながら、お仕事、山歩き、HP作りと 感心いたします。
物見山はうちのうらですね。家から尾根に上って北の道へ、きのこホテルからの道に合流して鳴神〜吾妻ルートへの道は最近通るのですが、逆に南下は20年位前に通ったきりです。今度、通ってみましょう。
また菱の山へ行き始めた。
(1)小松山(愛宕山)から尾根に上る。それなりの踏みあとがあり、結構楽に雨降山〜前仙人ケ岳尾根に出られた。
(2)八幡神社裏から八幡山経由で前仙人ケ岳〜雨降山尾根に上る。アップダウンが結構あり、尾根にとっつく手前はかなり急だった。道は踏みあ とありで、ところどころ薮こきあるがまあまあの道だった。
(3)塩の宮神社裏から橋木山経由で前仙人ケ岳へ。上のほうはやせ尾根っぽく快適だった。道は明瞭。
(4)穴切橋から多高山往復。取っ付きが分かりにくかったが、近所のひとに聞いて尾根に出た。尾根筋明瞭だった。
楽しい道、いつもありがとうございます。紹介されている残りの山道を今後も歩いて見ます。
 それではまた、極楽とんぼ”

未完となった極楽とんぼさんのルート、追悼の意を込めて歩きたいと思っています。

inserted by FC2 system