おおつきおんたけさん。足利市大月町のお姫様神社を探す途次、偶然に見つけた山です。足利市の東部に長途路川(袋川)、渡良瀬川、出流川に三方を囲まれた山塊があります。仮に大坊山塊とでもしておきますが、この山塊は小山、里山の宝庫といって良く、これまでにも天道山や福徳山を紹介してきました。
大月御嶽山は天道山のすぐ北の尾根にある山です。御嶽山から北に向かうと蜜蔵院を経て長途路川に、南に向かうと赤羽根山を経て山川長林寺から大坊山に至る尾根路に出会います。

桐生岩舟線で足利市街を抜け、袋(長途路)川を渡り左折、足利環状線に入ります。大規模商業施設や東部給食調理場を右に見て進み、和田橋の信号で右折、またすぐ右折して威怒(いぬい)神社へ。威怒神社の隣の集会所の駐車場に駐車。威怒神社のご祭神は中島太郎さんの「北の郷物語」によると、鹿島神、武甕槌命(たけみかづちのみこと)で、創建は天正四(1576)年ということです。
で、この地に御嶽山があることを夢にも思わなかった我々一行は威怒神社の先に大きな石灯籠があったのを、すっかりお姫様神社の参道と思い込み、点在する灯籠にひかれて、作業道を進み、左に現れた石段を登り、辿り着いてみれば御嶽山神社という一幕でした。
麓の増沢家が江戸時代に勧請した御嶽山神社の里宮はすっかり荒れ果てて、倒壊寸前の有り様でしたが、里宮右横からの急な参道を進むと立派な奥宮が祀られていました。参道は整備が行き届き、傍らにはたくさんの灯籠や石仏がたてられています。かなり急な登りで参道からの景色も頗るつきの素晴らしさでした。
奥宮からの尾根路も歩きやすい路で、登りついたところが御嶽山の山頂。まばらな雑木の中、まずまずの展望です。下山途中に、土地の方にあってお話をうかがいましたが、ご近所の方が参道の整備をされている由、頭が下がります。

お姫様神社に参拝することはできませんでしたが、知らなかった山を発見して何か得をした気分になりました。

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