望鉾山(ぼうもやま 高崎市/195m)  

代表幹事


30代の前半頃、御荷鉾山に登った。御荷鉾スーパー林道を廃車寸前のニッサングロリアで喘ぎ喘ぎ走り、オフロード用の自転車に軽々追いこされた。西御荷鉾山から東御荷鉾山への縦走もせず、林道が山頂に一番接近した地点から、それぞれの頂上まで歩いた。投石峠での記念写真もあるので、三度下車したのだろう。勿体ない山歩きをしたものだ。
それでも山の大先達である尾崎喜八さんには敬意を表わしたらしく、“父不見(ててめえじ)御荷鉾も見えず神流川 星ばかりなる万場の泊まり”の碑文の写真は残っている。

その御荷鉾山が望めるので、望鉾山と名付けられた山があることを故人となった高木正史さんの「ぐんまの駅から登る山歩き」で知った。シリーズ1の西山名駅から山名丘陵への項で“丘に登ると「望鉾山」の山名札の通り御荷鉾が正面に大きい”とある。

山上碑の先で山名城跡の道標に従って進むと後醍醐天皇の孫尹良親王が拠ったといわれる城跡に出る。前城山と呼ばれている。広々としていて眺めがいい。いかにも山城の跡。望鉾山まではきれいに整備された尾根上の散歩道。根小屋城跡への道標あたりで注意していれば、望鉾山を示す道標が見つかる。山頂には歌碑と山名プレート。一登りで、山と呼ぶには異論が出てくるかも知れないが、当会では当然、山である。根小屋城跡は上城山と呼ばれ、一等三角点がある。これで名のある山頂を三つ踏んだことになる。上城山の下には謡曲「鉢の木」の船橋伝説の説明板があった。“いざ鎌倉”のモトダネですね。車を選ぶ時の唯一の基準、山道で自転車に抜かれないような…。

  

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