4月定例山行 * 代表幹事代行

*4月の定例山行は1年ぶりに名誉顧問をお迎えして、そうなると八王子丘陵にひっそりと建つ名誉顧問作成の神籠石看板にご案内せねば。

おなじみ賀茂神社の前に車を停め今日こそはわたくしめにおまかせ下さい、昨日山の神さまに颯爽と歩けるようお願いしたばかり、まだ霊験は灼かなはず。右へ右へとしっかりした道を辿れば、数日前の雪のせいか水浸しの上を車の轍がぬかるんで歩きにくいことこのうえありません。
沢の水量も今までになく多くて、土が深く抉られ、沢筋が増えたのか今年の1月の定例でここを下った会長も、こんなに幾度も徒渉を繰り返した覚えはないと言う。先月末に掲示板ではにゃさんが報告して下さった通り、倒木が次々と現われ、まだ倒れて間がないのでしょう、新芽や若葉が生き生きと茂りだして、緑色の匂いが濃い。たった三ヶ月で山道はすっかり様相を変えています。
桐生の山を初めて歩く名誉顧問は確か初代会長と同い年、もう全く若くはないはずなのに、なんと土砂が崩れて広がった沢を怖れ気もなくひょいひょい跳び越える。蔦の絡まったまま倒れた大きな木も、苦にせずすいすい跨ぐ。どうもこの年代は気持ちばかりでなく肉体も、歳をとるのを知らないのではないかしら。昔っから、すぐ後に続く年代は困惑したり呆れたりしたものですが、未だ感嘆しながらもついてはいけない。

それでも緑あふれる神籠石の周辺は、倒木が整理され、伸びた枝も切ってあって、どこのどなたか存じませんが、と明るく開けた石のそばで手を合わせて感謝します。石の右上の沢の源頭からはこんこんと水が涌き出し、ここで雨乞いの神事が行われたという記述も頷けます。それにしてもこの低い山域でのこの水量、ただごとではない。
腰を下ろしてしばらく眺めていれば、会長が幾度もこのあたりを歩いたことを思い出しあれやこれやの思い出話に耽る。いくつか年下だった会長が今年は代表幹事と同じ歳になるのが、どうしても不思議でたまりません。

今回はここから尾根を目指して斜面を這い登り、主脈のハイキングコースに立ちます。少し東の日向山、二柱神社でお昼のつもりでしたが、先客がいらっしゃって薮塚方面から登って来たとか。太田側は整備されているけれど桐生側は荒れてますねぇと笑われました。も少し頑張ってくれよ、桐生。
ちょっと戻った陽当たりのいい場所で、名誉顧問がお湯を沸かし、ちゃんとコーヒーを入れる。そういえば初代会長も山で豆を挽いていたとか。やはりこの年代はこだわりといい、それにかける労力といい半端ではないと思います。
楚巒のそれぞれの若かった頃のエピソードや現状報告でゆったりと時間を楽しみ、帰路は地図上の実線を辿って下りましたが、沢の分岐までのこの道も大荒れで、これからの繁茂期は歩くのに苦労しそうです。

写真の最下段、左の2枚、名誉顧問の木工房ばおばぶ。まだ工事中ですがHPもできました。しっかり作られた趣味のいい家具をお探しの方はぜひ。
右端は5年前、軽井沢での楚巒主力メンバー。代表幹事の撮影です。

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