10月定例山行 雨降山〜前仙人岳 代表幹事代行

前仙人ヶ岳概念図

秋です。会長と歩く桐生菱の山です。

今日の起点は金葛生活保全林の大きな看板のある車道の行き止まり、車両通行止めの鎖のところです。この遊歩道、歩く度に文句を言いつつけっこう色んなルートを辿って歩いています。なんといってもうちから徒歩で行ける案内板のある山道ですから、代行ひとりの散歩には非常に便利。雨降山までは自信を持ってご案内できる。

車を止めたところから舗装道の右脇の手すりのある遊歩道を登れば、薄く黄葉した木々がまだ緑の葉に混じり込んで、そろそろ秋山が降りてきました。樹木に絡まる蔦紅葉は鮮やかに色づいています。
九十九折を登って展望台へ。東屋はいい具合に古びてきて危惧していた落書きなどもなく、楚巒山楽会としては珍しい早い登り出しだったのですが、これから下菱雷電山へ戻るというご夫婦が静かに休んでいらっしゃいました。本日会った登山者はこのお二人だけ。
雨降山への分岐は薮がかぶさり、こっちです、という代行を会長は疑いの目で見ます。確かにまっすぐ延びる林道を辿りたくなる気持ちがわかるほど山道はひとの歩いた気配が薄い。猪の痕跡だらけです。草に隠れた手すりや道の木わくを確かめてから会長は安心する。いくら方向音痴でもここは今年一番歩いた山道、間違いませんってば。

雨降山の山頂は薄の原になっています。道はいくらか刈り払いされていましたが、「桐生で五番目」の展望は育って来た杉と薄で13番目くらいに落ちました。それでも吾妻山からの稜線が、秋にしては暖かい日、うっすら靄がかって大形山まではきれいに見渡せる。この山頂は代行のお気に入りです。
昨年の五月に代表幹事と一緒につけに来た山頂看板が前仙人への道にひっそり健在。今年の五月、ここと曲坂峠の看板は補強したのでもう暫くはお役目を果たしてくれそうです。

入り口は薮っぽい道もすぐはっきりした稜線上の道になり、右手に杉林、左手に雑木林を見て緩やかに登ります。テープや紐が引田山まで点々とあって、散歩はここまで足を伸ばしても問題なさそう。小松山からの稜線がこの間にある筈で只今下からの道を研究中です。はっきりすれば住んでいるところからの最短距離になる。
引田山の次のピークまでは雑木の中をしっかりした踏み跡やテープが続く尾根歩きですが、その次の登りは石まじりの一直線の急登です。目印もほとんどない。汗をかいて登りきればまた緩やかな登りになり、杉林と雑木林を交互に通り抜けたピークが大久保です。少し下って杉の間を登り返せば前仙人岳到着。会長も代行も初めてのルートでした。

頂上看板の様子が昨年の写真と比べると全く違っています。「仙ヶ沢 647,4m」振仮名が「せんがーさー」の新看板、このローマ字表記のもの、←塩之瀬(宮)の看板、仙人岳→の看板が、前からある「前仙人岳」と同じ木にまとめてつけられている。ピークなのに沢とはこれ如何に。昔からの地元の呼び名なのかしら。
仙人岳への道は凄い斜面を下るようですし、塩之宮神社への下りも急斜面。今日はここまでにしよう、ということで一服し(会長が煙草をやめた!)、記念撮影とお昼を済ませぐだぐだとおしゃべりしてさて往路を戻る。

のはずだったのですが、初代会長がいないと不思議なことが起こります。
大久保からどうやら唐沢尾根に踏み込んだらしく、立派な林道が突如現われました。こんな道は歩いていない、と言いあいながら元に戻り踏み跡を辿るとまた同じ林道に出る。二人とも「連れてってもらう」山登りしかしなかったので、こういう時の対処に困る。まあ、林道だからどこかに着くだろうと歩き出したのですが、登って来た尾根からどんどん外れてゆく気がする。で、林道が大きく左にカーブする所から杉の植林地の急斜面を尾根めざして登ります。いやぁその急なこと、枝と枯葉が積もっているのにばりばりと沈みながら、先週の登りよりきつかった。
あ、この紫式部は見覚えがあると代行が言えば、会長鼻で笑って、この地形は間違いないと言わなくちゃ、と専門家ぶる。確かによく見れば来る時に通った尾根に戻れたのを確認。急登だったピークを巻けたかと期待したのですが、残念ながらそんなに長い林道ではなかったようで、足場の悪い急降下で汗をかき、雨降山への登りで汗をかき、ついでに遊歩道上の東屋への急登で汗をかき、やっぱり歩きにくい九十九折で汗をかいて、季節外れの暑い復路になりました。

これからこの辺の山は彩り豊かになります。もっとたくさんの方が歩いてくだされば、迷った尾根筋の踏み跡がしっかりした道になる。気持ちのいい静かな尾根歩きの道です。これから新緑までどうかみなさん雨降山〜前仙人(せんがーさーかな?)歩いてくださいませ。この尾根筋への桐生川方向からのルートは実はたくさんありそうです。
次は小松山〜仙人岳をご紹介できるように、あるいは八幡神社裏からの道がご紹介できるよう地図読みと山歩きに励む所存。

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