富士見村発行の観光パンフレットに朝香嶺の名が載っていて、あまり山らしくない優しい名前だなと思い、いつか登りたい山の一つでした。なぜ“あさかれい”といわれているかというと、皆さん良く聞いてくださいよ。こうです、“古く中山と俗称していたが、昭和三年八月三日畏くも朝香宮殿下乗馬の儘御登山の記念として御名称を拝受して命名した”。なんだ、なんだ朝霞市と一緒だ。もう一つ小地蔵岳、旧時は山頂に堂宇ありて、小沼の本地仏虚空蔵を安置していた。之に因て此の山は虚空蔵山を本名とすることは明らかである(俗に小地蔵と転訛す)。転訛して小地蔵です。岳はついていないようです。指導標では小地蔵岳になっていますが、どうやら小地蔵が正しいようです。頂上のプレートは小地蔵になっていました。
どうです。どうです。徒やおろそかにはできない山たちでしょう。畏くもですよ。之に因てですよ。

之に因りてわれわれ、楚巒山楽会会長と私は斎戒沐浴、精進潔斎して朝香嶺をめざしました。すっかり広くなった小沼の駐車場に車を停めて、関東ふれあいの道で軽井沢峠方面に向かいます。小沼周辺の道は、すっかり遊歩道化されて、歩きよいのか、にくいのか。小沼を離れると歩きよい普通の山道になります。関東ふれあいの道は右に下っていきますが、朝香嶺へは直進します。山道は踏み跡になりますが、朝香嶺までしっかりと続いています。駐車場からあまりアップダウンのない道なので、どこが朝香嶺か判然としません。どうせ小沼の沼尻にいくんだからと、進んでいると、ありました。テープが三本と朝香嶺の山名プレート。ありがとうございます。これがなければ朝香嶺に登った証拠が残らないところでした。どこのどなたか存じませんが、厚く御礼申し上げます。もしかして、小地蔵も同じ方の作かもしれません。あわせて御礼申し上げます。
ピークからは大体直角に左折して小沼の周遊道をめざします。踏み跡は薄くなりますが、ピークから下れば大体大丈夫だと思います。長七郎山を登られる際には、朝香嶺のこともお忘れなく。長七郎山、小地蔵は平成の合併により富士見村と桐生市の境界線上の山になりました(よね)。晴れて、やまの町 桐生のページで紹介できます。長七郎山に登る時は、ダマされたと思って沼尻から登って見てください。樹林帯を登り、ガレ場を通り、森林限界を抜け(気分ですが)、360度の大展望。小地蔵に向かえば、縦走の気分。下りはテクテク林道歩き。短い行程の中に、山の楽しみが凝縮されていると思いますので、逆コースだと作業道の歩きがあまり面白くないので。小地蔵のピークも山名プレートがないと判然としないピークです。プレートを設置してくださった方、あらためてありがとう。

上記の花、中央の白い花はクサタチバナ、右の黄色の花はニッコウキスゲ、左の黄色の花と右のピンクの花、どなたか教えてください。左の花について、会長から業務連絡があったのですが、違うような。

2006/8/7 左の花はキンポウゲ、ピンクの花はクリンソウかな。
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