本来、このページは村松峠と題して、村松峠に川内側から登り、萱野山の三角点を撫でて、桐生自然観察の森へ下るコースを紹介する予定でした。概念図もずいぶん前に用意していたのですが、村松峠越えや、萱野山笹久保山などのページを作っている内に紹介していないコースは堂所山(雌吾妻)から村松峠、村松峠から通称きのこピーク、萱野山から自然観察の森ということになってしまいました。川内から村松峠もすでに紹介済みです。概念図は大作でしたが、作者の計画性のなさというか、すけべぇ根性というか、このページのタイトルも堂所山という桐生の山ではあまり馴染みのない名前を使っています。

今、楚巒山楽会では桐生山野研究会の威を借りて、幾つかのキャンペーンを行なっています。仙人ケ岳に桐生から登ろう運動。八王子丘陵にある二つの八王子山問題の解決。萱野山の山名の周知。笹久保山につけられたアンテナ山の名称を解消する等々。この概念図に赤字で書いた“堂所山”の名称定着もその一つです。
まず、女吾妻、女山、雌吾妻の呼称です。吾妻山のとなり、電波反射板のあるピークの話です。“吾妻はや”の故事をひくまでもなく、吾妻は女性です。それに女を重ねてしまう。どこのどなたが最初につけたのか存じ上げませんが、ネーミングのセンスを疑ってしまいます。それを踏襲して頂上に指導標をつけてしまった桐生市の関係者の方、ちゃんと調べないとダメですよ。標高も間違ってますよ。
桐生市が発行している現形図では吾妻山の北のピークには483.7mの標高が書いてあります。変な名前がつく前からこの山は堂所山(ドトコロヤマ)という立派な名前がついていました。2006年3月発行の桐生ガイドブックにも苦情を一つ。萱野山の位置が登山道上と登山道の西側になっていますが、東側ですね。鳴神山の標高が629mはまずいでしょう。300m以上低くしたら怒りますよ。鳴神の神様が。979.7mですね。八王子山の位置は正しく書かれていました。エライ。自分のことは全て棚において書いています。女を重ねるのも許せないのに、最近は、男吾妻なんていうやつもいる。だからおかしいでしょう。それは。

くちこごとはこの位にしてコースの紹介です。村松峠までは村松峠の項と重複しています。若干丁寧に書きました。
小倉峠から川内に入り、自然観察の森方面に向います。小倉会館手前の二叉路を右に、小倉林道入口には、自然観察の森はこちらと書いてあります。林道最高点に駐車。道を直進すると、右に小さな庚申塔、左に桐生工業高校山岳部がつけた村松峠への指導標があります。その指導標に従って次の分岐をクリアすると、一旦下って登って峠の入口まで作業道の一本道です。立ち木につけられた大きめの指導標の所で小沢を渡り、作業道を離れます。後は踏み跡通り、植林帯の中を登ります。途中、何度か振り返ると川内から大間々、笠懸方面の展望があります。村松峠はわりと好きな雰囲気の峠です。
村松峠からは右折(南下)、堂所山をめざします。桐生の誇る鳴神吾妻ハイキングコース兼首都圏自然歩道の道なので、目を瞑っても歩けます。登って、下って、登り返すと堂所山の山頂。電波反射板のお陰で展望はありませんが、吾妻山は見えます。ここから見ても、下から見てもこちらの方が高く見えるのに、460mとは如何なものでしょう。善処をお願いしたい。ここから吾妻山へと道は続いているようですが、訳あって引き返します。松の並木道のような整備された道で488.7mピーク、きのこホテル分岐、鳳仙寺沢の頭をすぎ、観察の森分岐まではラクラクです。ここまで来たら萱野山へは是非是非お立ち寄りください。とはいえ、これといったおもてなしはできませんが。展望もありませんし。

さて、さてです。ここからはできれば、冬の良く晴れた日に歩いてください。といっても、曇の日は引き返した方がよいということではないのですが。浅間、榛名を正面に見て下り、折り返すと吾妻山の上に富士山が見えます。首都圏自然歩道だけになったからでしょうか、道は若干悪くなりますが、桐生の他の山道と比べたらまだまだ楽々です。立派な道を辿っていくと観察の森最高点355mに到着です。

すぐに観察の森におりないで、名久木方面の指導標に従って進むと、わずかの間ですが、道が心細くなり、ちょっとした冒険ができます。以下コースは笹久保山の項で。

2006年6月23日に桐生みどりさんから以下のご指摘がありました。ありがとうございます。
○吾妻山の語源は「わがつま」ではない。(吾妻郡の日本武尊伝説はこじつけ)吾妻山の名は殆ど家の形に山容が似ていることに由来。
 例 四阿山(あづまやさん)→吾妻山 上信の四阿山(信州側の名)→上州では吾妻山
 桐生の吾妻山も市街地から見た山容があずまやに似ている。
○鳴神山の標高は981m。(桐生岳の桐生市基準点)979mは仁田山岳にあった三角点の標高(現在行方不明)。

2008/10/21 堂所山に山名プレート設置 女山などという戯けた山名がつけられている堂所山に山名プレートをさげてきました。数年ぶりかに吾妻山に登りました。村松峠から吾妻山に向かい三つ目のピークに桐生市基準点No.62があるのに気付きました。標高413.2m。この道は掛け値なしに数えきれないほど歩いているのになんで気付かなかったんだろう。大収穫です。岩木戸山がさいとうさんと呼ばれていることも知りました。堂所山の西側の展望が若干良くなっていました。

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