ネット・サーフィンなどという言葉が、まだ死なずに残っているのでしょうか。死語になったとしたら若い方々は、どんな表現を使っているのでしょう。とにかく、それをおこなっていたら、旧宮城村に御殿山と呼ばれる山があることを知りました。赤城南麓交流村のよもやま話の中で“忠治温泉の正面にそびえるようにして立つ山を御殿山といいます。”と書かれています。
実際は、あまり聳えていません。宿場の跡とも、城跡ともいわれる宿の平から頂上がすぐ近くに見えます。道はありませんが、わりと簡単に登れます。少し薮です。
ホームページには“御殿山の山頂には桃井播磨守(もものいはりまのかみ)が築いた城があり、そこで酒造りが行なわれ、酒粕を流したことが、粕川の由来となった”という伝承がある。とも書かれていました。桃井家では代々当主が播磨守を名のっていたので、どの方が、粕を流した方なのか。

忠治温泉の前の前橋市営宿の平駐車場は、広々としていて、いつでもとめ放題です。史跡を示す標柱が何本か立っています。入口には宿の平城跡と書かれた標柱。関所もあったそうなので、見張り石と書かれた標柱は何となくうなずけますが、村指定の史跡の標柱で“忠治の腰掛け石”なるものもあります。赤城山といえば、国定忠治ですから、腰を掛けたこともあったかも知れませんが、あちこちにある弘法伝説と同工の物と思っても間違いのないところでしょう。
宿の平では見張り石と腰掛け石の他に、馬頭観音の石柱、山神宮の石祠、大きな石碑が目につきました。大きな石碑には何やら文字が刻まれていますが、よく解りませんでした。標柱も立っていません。

御殿山のすぐ下に車をとめて、登れそうな道を探したのですが、見つかりませんでした。正面突破で、西に張り出している尾根を目指して登りました。温泉の方の話では、「道はないが登れる」ということでした。雑木の疎林なので、歩きやすそうなところを選んで登っていけば、僅かな時間で頂上に達せます。頂上は、平坦ですが、それほど広くはないので、砦か、見張り小屋程度の物があったのでしょう。北にのびる尾根が薮も少なく歩きやすそうでした。

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