小平の里が華々しくオープンをしたのは何年前のことでしたろうか。オープン当初に開催されたモデル撮影会に参加して以来の訪問です。といっても駐車場を利用しただけですが。平日だからでしょうか、閑散とした駐車場はどこでも駐車し放題。施設も何やらうらぶれた様子。土日は千客万来であることを祈ります。

桐生市から小平の里へは、みどり市に入り、小平を目指すか、川内から長尾根峠を越えてくるかして、県道小平塩原線で親水公園の手前で鍾乳洞の看板で右折します。小平の里は公営の施設なのでどこでも駐車は無料です。三本木方面に向かうと小平の配水施設の手前に八王子山遊歩道の道標があります。
石段を登ると小広い平地にコースの案内板と石の鳥居。コースにはほのぼのコースとわんぱくコースの文字が。ネーミングのセンスはともかくとして、これから歩くコースが八王子神社の参道であることがわかります。

鳥居を潜り参道を登ってゆくと庚申供養塔の所で、ほのぼのコースとわんぱくコースに分れます。わんぱくコースは尾根道、ほのぼのコースは尾根下の巻道です。わんぱくとよばれる年齢でもないので、ほのぼのコースを進みます。右が竹林、左が雑木の岩場のほのぼのとはしていませんが、しっとりとした良い道です。左のすぐ上が、わんぱくコースの尾根で、八王子神社もすぐそこに見えています。倒木を跨ぐとすぐにお不動様が鎮座する尾根に出ます。お不動様の裏の尾根を辿ってゆくと赤芝山脈に出られるようです。近くに見える採石場のような場所は、過日三本木山あたりで眺めた採石場でしょうか。お不動様にご挨拶して山頂を目指します。すぐ、右に三本木方面の下山路をわけ、痩せた岩混じりの尾根を進むと、八王子神社のある山頂です。岩と神社の取り合わせだけ見ていると、里山の上に立つ神社ですが、神韻縹渺として深い山にいるような気分になれます。
一般的に八王子神社のご祭神は素盞嗚尊(すさのおのみこと)の五男三女の神々といわれています。麓の嵯峨神社(祭神嵯峨天皇)と何やら諍いがあったとの伝承がありますが、もとは同族なのになにを争ったのでしょうか。

ここは小さい山ですが、良い山でした。わんぱくコースを下りました。岩混じりでなかなかわんぱくでした。ほのぼのコースから見えていた石祠と二つの木の祠の横を通って分岐に出ます。二つのコースをつないで歩くとちょっとした山歩きをしている気分に浸れます。桐生からだったら、季節をかえてまた歩いてみたくなる山です。観光名所の小平の里を訪れた際にはぜひ、とおすすめしておきます。
わざわざ遠方から歩きに来る山かどうかは、ほのぼのコース、わんぱくコースのネーミングでご判断ください。悪い山ではないですけれども。

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