ひこやゆどのさん。近くの五十部町にも湯殿山があるし、このコース上にも粟谷湯殿山もあるので、彦谷を冠しました。この辺りで一般的に湯殿山として知られてる山が彦谷湯殿山です。地元の方がコース整備をされ、わかりやすい道標も立てられています。旧高松館までは経持坂の項をご覧ください。湯の沢温泉の松泉閣、高松鉱泉の高松館、秘湯とも呼べる山間(やまあい)の温泉宿が二つながら失われてしまったのは残念です。

駐車地の奥の林道を進みます。尾根の登りですが、送電塔に向かう道で歩き易い歩幅のステップが作られています。実際に歩く東京電力の方が作っている階段なので気持ち良く歩けます。あちこちの登山道で崩れて歩行の邪魔になるだけの木や擬木の階段を見かけますが、是非電力会社の巡視道を見習って欲しいものです。
尾根道は、東コースと合流し、粟谷への道を分け、送電塔を潜ると、固い露岩の道になり、四等三角点と石祠のある小平地に。ここからが信仰の山の核心部です。粟谷の人達が祀った羽黒山、湯殿山、月山の石祠が峰峰に鎮座しています。やや急登ですが、足元に感じる固い岩が快適です。

岩場を登り詰めると、出羽三山が合祀された彦谷湯殿山の山頂。足利市の地形図では標高392.3m。展望も開け、明るいピークです。麓の地蔵の湯東葉館で配付しているコースガイドでは富士山まで望めるそうですが、空気の澄んだ時でないと、そのような恩寵には与れないでしょう。

下山は表参道を。岩場の下りで、大きな岩に峰不動というプレートが下がっていたりする、なかなか楽しいコースです。表参道ですから、こちらから登るのが本筋で、里宮にお参りして、一心不乱に山頂の神社を目指すと、霊験がいやますのかも知れません。尾根の下りですが、裾近くは滑り易い赤土の道で、サンダル履きには少し辛い道でした。

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