コラム 釈迦の湯と女

茂倉沢奥に鎮座のお釈迦様(菱町かるた)

回峰(桐生山野研究会)第3号 『ちょっと一服』第6回より

桐生市菱町と足利市小俣町および松田町にまたがる山を総称して仙人ケ岳と呼んでいる。その仙人ケ岳の山中には興味深い石造物が沢山ある。写真の石仏もその一つだ。
釈迦如来の結跏趺坐(けっかふざ)像で、製作年は不明。座高は78cm。石仏が安置されている前の平に元文三年の石灯籠がある。釈迦如来の安置と同時に石灯籠が建てられたとすると、ここの釈迦如来は、250年間ひたすら結跏趺坐していたことになる。
以前は、茂倉(もくら)の人達により、4月8日には盛大なお祭りがあった、と、地元の人に聞いたことがある。現在はどうなっているのか、聞いたが忘れてしまった。
ほれぼれするような優しい顔の仏様なので、まだ拝んだことのない人は、是非、拝んでみてはどうだろう。また近くには座禅岩と呼ばれる岩がある。岩上に座り、瞑想に浸るのも一興だ。ただし、居眠りは厳禁。

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