やまびこ尾根

 hisiyama

 フッと思いつき、野峰に登ることにする。今日は野峰への最短ルートを選ぶ。東原(ひがしっばら)林道の材木置き場になっている広場へ愛車をパーキングする。最短ルートの尾根末端の両側には沢がある。その南面は林道、北面には小道がある。南面は尾根への取り付きが大変なので、北面の小道に入ることにする。100mくらい進むと沢を渡り、20mくらい急登し尾根に取り付く。この尾根は東西にのびる尾根で、丸岩岳から野峰に続く主稜線より派生している。一昨年、この尾根はきれいに伐採されたため周辺の展望は非常によい。また、登るにつれ遠くに桐生市街、すぐ下に石鴨の集落が見える。尾根筋には何本か伐採されなかった大木もあり、ここは休憩に良いところだ。
 この尾根を登りながら大声を出してみたら面白い。おそらく私の思うに桐生周辺の山では、この山ほどやまびこのこだまするところはないだろう。南面に向かって、つまり野峰山頂より津久平の方へ伸びる尾根に向かって大声を出すのが特に面白い。
 やまびこや周辺の展望を楽しみ40分もすると、先ほどの主稜線上に出る。南にいく稜線は熊笹が繁っており、わずかな踏み跡らしき道を歩く。2〜3回小さいアップダウンをする。10分も歩くと野峰への最後の急登にかかる。高度差は50mくらいか。10分もすれば野峰山頂三角点だ。山頂は廻りを杉林に囲まれ、何の展望もなく非常に寒い場所だ。杉林を5分程南側へ歩いたススキなどのある草原で休憩をした。ここは陽当たりが良い。また、桐生市街も望める。そこで一休みしたら、丸岩岳や熊鷹山の方へ行ってもいいだろう。だが今日の私はフッと思い付き山行なので、同じ道を帰ることにする。

1988年1月1日歩く

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