楚巒山楽会の会長が二月の里山歳時記に桐生には雷電山、愛宕山、浅間山が多いと書いていますが、またまた雷電山です。忠霊塔のある水道山が通り名で、桐生市民は水道山としか認識していません。

桐生市史には金比羅山の記述で、“この山は旧時は、小曽根山とあわせて東山と称し、現時は水道山とよばれている山で”とあります。
雷電山の記述は、“この山は標高二一〇米、古くは頂上に雷電宮がまつられ、現時は日華事変いらい太平洋戦争においての殉国者の英霊をまつった忠霊塔が建立されている”です。
忠霊塔のあるピークは雷電山で、水道山とよばれるべきは小曽根山と金比羅山です。金比羅山は配水池と個人の邸宅になってしまい登ることはできません。
雷電山は、水道山公園の頂上で山登りの対象としてではなく、桐生市民の憩いの場として一年中訪れる人の多い場所です。頂上の直下まで舗装された道が登っていて、車で登る方も多いようです。概念図に山道は書きませんでしたが、遊歩道がはり巡らされているので好きなコースを選んで歩いていると頂上についています。広々とした平らな頂上です。残念ながら、吾妻公園を経由する以外に麓から登る道はないようです。中腹の水道山記念館か、南駐車場が出発点です。頂上下が桐生市街地の展望台になっています。徒歩で登る際は、水道山記念館の駐車場か、南駐車場が利用できます。この駐車場は吾妻山登山の駐車スペースとしても有効です。遊歩道を気ままに歩いていると不意に吾妻山が大きくあらわれたりして山歩きをしていると錯覚することがあります。
小曽根山は水道山記念館の側からは配水池保護のため登ることができませんが、裏側から薮を漕いで行けば登れます。雑木に覆われたピークで展望はありません。

現在も建物だけは残っていますが、往時は売店があって、親と遠足にきて売店で菓子パンやジュースを買ってもらうのが楽しみでした。
水道山に登る急坂は乗用車の登坂力を調べるコースとして使われたこともあったようです。

なろうことなら、このHPを桐生の山のエンサイクロペディアのようなものにしたいのですが、せめて合併前の旧桐生市の山だけでも網羅したいと思いつつも前途多難です。全体像の把握すら困難な状況で、桐生の山を全て紹介できる日が来るのかどうか。気楽に登った山の話を書き綴る予定だったのですが、ちょっとした野望を抱いてしまい途方にくれています。
登っても登っても登っても登っても登っても、登ってみたい、歩いてみたい桐生の山はやまほどあります。
登っていない雷電山が川内に二つ、広沢に一つ、まだ出てくることでしょう。

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