解明したり、探検してみたいところが山積している八王子丘陵の中でもほとんど未開の菅塩峠から籾山峠の尾根路です。菅塩峠から25000図上の破線の峠の間は幾つか枝尾根を辿っているので、後日紹介することがあるやも知れません。

唐沢山から菅塩峠間の雷電山、西溪山の位置もまだ特定できていないのに、高尾山の紹介です。破線の峠から歩いてきて、まあここであろうという。新井さんの八王子峠縦走記の記載は“入長岡から舞臺へ越える峠路(標高二百米)の西に當り分水線上に聳えて居る高雄山二百四十米の頂上からは、南に近く天王山を望み西南に入長岡の谷間、其處に鏡の様に見える三箇の大貯水池”となっています。群馬の山2.(てんつき)の八王子丘陵の概念図では高尾山の山名と245mの標高が記載されています。上毛新田郡村誌の上野国新田郡西長岡邨の山の項に高尾山があります。その記述は“高尾山 高廿五丈、東方天王山ニ接シ西方薮塚村ニ属シ、北方山田郡廣澤村ニ属ス、山上樹木疎生ス、登路一條、字鎌田ヨリ上ル長六町”となっています。ということで、概念図の辺であろうと。

なだらかな八王子丘陵の中でも、この区間は特に顕著なアップダウンもあまりなく、倒木で踏み跡が相当わかりにくくなっています。実際歩いてみると、なんども、なんども、なんども主稜を外し薮の中に迷い込んでいました。唐沢山から菅塩峠の間では3日前に歩いたコースを見事に間違えて、菅塩峠のかなり南、遊歩道の上に降りたこともあります。
道を誤っても不便なく下っていく場所の見当がつけば、それでもよいのですが、今回は籾山峠〜菅塩峠間の往復という漠然とした目的があったので、その都度、尾根上の踏み跡に戻りました。

うれしいことに、高尾山から242.5mのピーク(こちらも高尾山の候補ですが)の間の立木にヘロコヤシキの下降点と書かれているのを見つけました。どなた様の仕業でしょうか。40米右下ヘロコ山(兵衛山)とピンクの文字で書かれ、その上に緑のテープが巻かれていました。ありがとうございます。この尾根は広沢の賀茂神社から菅塩峠に登って、ぜひ歩いてみたいものです。採石(土)場に近い尾根には桐生倶楽部歩く会の道標が綺麗な形で残されていました。

その他は道中何事もなく、無事籾山峠についたのですが、籾山峠への下りはこのコース最低です。笹薮は文句いいません。ブツブツいいながらも黙って歩きます。(黙ってない)その先です。廃棄された倉庫か何かの跡から沢筋を辿るようになるのですが、古タイヤが何本も捨てられています。ドブ川の臭いです。こんなとこまでタイヤ担いでくるなよ。すべての桐生の山の道の中でも一番最低最悪です。歩かれるなら葉の落ちた時期を強く強く勧めます。

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