ヴェ〜、こんなところに……。何度もこの道を通っているのに、全然気がつきませんでした。頭の欠けた、地蔵菩薩と奪衣婆の写真を撮るために姥子峠まで登りました。二つの石像は白樺牧場の柵の内側にあったので、今まで気付かずに通り過ぎていても仕方がないのかも知れません。姥子山は登っていても頂上標識がないので、写真が残っていないのだと思っていました。この項に載せるために標識はなくてもここが姥子山だという場所の写真を撮ろうと思い、鈴ケ岳への道を辿ったところ、登り付いた左手にまだ少し高いところがあり、朽ちかけた道標がありました。薄い薮を進むと山名プレートがありました。ウバコ山と書いてあります。鍬柄山と鈴ケ岳に登るときは新坂平からの往復が多いので、ここに来た倍の回数を歩いているのにここが姥子山とは知りませんでした。プレートを付けてくれた方ありがとうございます。初めて姥子山に登りました。

大人になるというのはこういうことなのでしょうか。鈴ケ岳の登山口に車をとめ、熊に注意の貼り紙を何枚も見せつけられ、歩き始めるとすぐに、勇者コースと幼児コースの分岐に出合いました。私はただのオニイサンで、勇者ではないので、躊躇わず幼児コースを選びました。尾根まで直登するか、ジグザグに進むかの違いですが、去年登ったときはまだアオかったので、勇者コースを登ったような覚えがあります。フッ。若いというのはしょうがないもんだ。山を歩くこと自体が楽しくなった今は労力を使わずに済む幼児コースを歩くことに何の憚りもありません。でもなぁ、もうちょっと名前の付けようが。で、大人になった私は、今まで目に入らなかった頭の欠けた地蔵菩薩と奪衣婆の石像を簡単に見つけることができました。そればかりか、単に石碑としか認識していなかった路傍の石碑が、実は石の地蔵様ではないかということに思い至りました。写真にとったりはしていたのですが、近づいてじっくり見たことはなかったので。

姥子峠の道標はこれより先にあります。ただここから、わりとしっかりした踏み跡が西に下っています。姥子峠はここでいいのかな。六道の辻から姥子峠に登ってみる予定なので、姥子峠がどちらかは後のお楽しみです。この先明瞭な笹の尾根道を登っていくと姥子山です。「赤城山花と渓谷」では姥子峠はうば峠と呼んでいます。富士見村のガイドマップではウバゴ峠とウバコ山です。山名プレートもウバコ山になっていました。地元の方が付けたのでしょうか。漢字で書いておけばどちらでも読めますね。

枯れた山登りをするようになって、見えなかったものが見えてきたというお話でしたが、私だけかなぁ、姥子山に登った気になっていたのは。
富士見村役場産業課の人、あんなに脅さなくても、登山口からず〜っと、この辺に熊が出た貼り紙して、この辺て、どの辺なのさ。まさか、熊の方がず〜っと登山道を歩いたの。今シーズンは熊さんにあっちゃたからちょっとだけ気になりました。
マツムシソウが咲いて赤城はすっかり秋の気配。概念図、予定通り二度目の登場です。

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