2008年の4月27日に、大勢の参加者が集まり極楽とんぼさんこと加藤さんの慰霊碑を置いてから半年が経ちました。
その後、碑の状態がどうなっているか気にはなっていたのですが、低山のこと、盛夏に登れる山ではありません。10月も中旬になり、もうさしもの薮の猛威もおさまったであろうと岡平山神宮から作業道を登ったのですが、この夏の豪雨でかなり登りにくい道になっていました。削られた路面と蔓延る薮で作業道は荒れ放題でした。
尾根に出ても縦走路と合流するまでは猛烈な薮漕ぎをする羽目に陥りました。
尾根に出るまでの難行苦行とはうってかわり、快調に歩いて岡平を過ぎ、三つ目のピーク、碑への最後の登りに差しかかっても碑が見当たりません。もしやクマの餌食になってしまったかと案じながら登りつくと碑はありました。
既に周囲の風景にすっかり溶け込んでしまっていました。下からは木の切り株にしか見えませんでしたが、対面すると風雨にさらされ、趣のました慰霊碑になっていました。
妻が心ばかりの花を手向けた後、一服しながら、碑と周囲の風景をぼんやりと眺めていましたが、通り過ぎる人にもあまり気付かれることなくひっそりと佇む碑の姿の良さに感じ入りました。

極楽とんぼさんが、遭難死という形で人生を終えてからもうすぐ一年が経ちます。

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