赤城山中に、富士見村による道標が異様に増えています。2009年の5月に前橋市に合併され、富士見村120年の歴史を閉じる前にやることはやってしまわなければという思いの現れでしょうか。ありがたいことです。道標の新設だけでなく登山道、遊歩道の整備も進み、新坂平駐車場から地蔵岳への登路、小沼周回の道、一杯清水ヘの道、地獄谷ヘの道等々枚挙に暇がありません。120年前に13の村が集まってどの村からも富士山が見えることから「富士見十三州」。で、富士見村。なくなってしまうのは残念です。

句碑の道は高天原から赤城少年自然の家に下る道が大沼周回道路に飛び出る寸前に連結しています。ウッドチップに覆われた道が白樺純林の中を通って新坂平まで続いています。新坂平から地蔵岳に登り大きく周回して、車道を歩くことなくまた新坂平に戻ることができるようになりました。五つ建てられている句碑のすべてに入口の道標と解説板がつけられ探すこともなく句碑を廻れるようになりました。句碑に興味がなくても白樺林の中を気持ち良く歩けます。

見晴し山の北面の登路が整備されました。新坂平下の駐車場からの薄い踏み跡が立派な階段の道になり、入口には富士見村の道標も建てられました。登って行くと南面からの道に合流し、その上の富士見台には展望デッキも作られました。英文の案内にはなんと“vista deck”と書かれています。vistaですか。vista deckの脇には富士見村とは別の規格の山頂を示す道標が建てられています。山を覆っていた薮がすっかり刈り払われて観光客の方でも気軽に山頂までゆくことができます。山頂から先沼尻までも整備されているようです。

山頂から沼尻方面に下ってゆくと白樺牧場遊歩道の案内板が建てられています。牧場の作に沿って明るい雑木林の中の道が舟ヶ沢(三途の川)の谷まで下っています。下りきると三途の川右岸の道を観光案内所めがけて登るような道です。何ケ所かチェーンを外して閉めるゲートがあります。牧場の牛さんの餌場近くのゲートでは牛さんと同じ空間を共有するので通過するのに緊張感がありました。今まで見ることの叶わなかった三途の川の谷底や鍬柄岳や鈴ケ岳の姿を眺めることのできる楽しい道です。
この遊歩道、沼尻から見晴し山の道は鈴ケ岳登山の帰路にも使えそうです。未踏査ですが、新坂平〜鈴ケ岳〜大ダオ〜出張峠〜沼尻〜遊歩道〜新坂平と結ぶと距離は長くなりますが、周回コースができそうです。

句碑の道

白樺牧場遊歩道

三段目中央の写真、先をゆくのは楚巒山楽会初代会長、続くのは現会長

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