ながれやま。桐生岩舟線で足利から佐野に向かい、袋川を山戸橋で渡るとすぐ左手にコンクリートで斜面を覆われた比良山が見えてきます。麓には白髭神社の立派な鳥居。
流れ山は鳥居のところの信号を右折。JR両毛線の踏切を渡るとすぐ右に白瀧神社の石柱、白瀧神社の入口です。その先に観音寺の山門があります。駐車地は観音寺の駐車場を拝借します。

足利の伝説(台一雄、岩下書店)の第14話に流れ山の由来が掲載されています。観音寺にまつられている馬頭観音が、渡良瀬川の大水のとき、どこからともなく流れてきて、この丘のところに止まって、それきり動かなくなったそうです。村人たちが引き上げてこの丘にまつった。で、観音山、流れ山になったという説。観音寺の山号は川流山です。もう一つは、直截的。渡良瀬川の洪水のとき、この山が今のところに流れ着いた、それで流れ山。あたくしだったら、後者に軍配をあげます。岩井山の乳房地蔵も渡良瀬川を流れていました。渡良瀬川はいろいろ流していたようです。

流れ山には観音寺の墓地からも登れますが、山頂にある白瀧神社に敬意を表して、白瀧神社の参道を行きます。参道は先の見えない薮に覆われていますが、下は石段です。川口浩探検隊の気分で薮をもぐってゆくと、木のお社と石祠、薮のかなたに鳥居らしきもの。近付いていくと立派な鳥居です。鳥居の手前にも木のお社。鳥居から観音寺の墓地に下れます。境内には大きな石碑や境内社の跡、手水鉢などが、ジャングルに埋もれています。大きな石灯籠も一対あり、従前は篤い崇敬を受けていたことをうかがわせます。鳥居から先、ゆる〜く、ゆる〜く登ってゆくと、密林のかなたに白瀧神社が見えてきます。白瀧神社のある場所が流れ山の最高点です。
神社の裏手には裏参道もあるようですが、今回はここまで。下りは薮を避けるために観音寺に下りました。境内社や神社内の石造物の探究も割愛しました。暑い最中に登る山ではありません。

流れ山は足利百名山選定委員会選定の足利百名山に選ばれています。先日、某所で足利百名山選定委員会の関係者の方にお会いすることができました。選定委員会に関する情報へのご協力ありがとうございました。

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