なかのやまほっぽう。勇ましい響きですが、この山に登ることが本位ではありませんでした。諸般の事情で落ち込んでいた楚巒山楽会の会長が、三ヶ月振りに山歩きをするというので選んだ山が中野山でした。

登山口には国道122号線を進み、水沼温泉センターの先、水沼の信号で左折、県道257根利八木原大間々線に入ります。黒保根中学校のバス停の辺りのY字路では右が、県道257です。進んでいき、GSのあるT字路で右折。林道川久保沢入線に入ります。舗装道路がダートに変わり、田沢浄水場が左に現れます。駐車はこの辺りに。林道を進むと右から舗装された林道が合流しますが、通行止めになっています。橋を渉ると貯水池の堰堤が左に、その手前の沢の左岸に傾いた木製の鳥居、奥には林道に背を向けて石祠が鎮座しています。「私が登った群馬300山」の下巻『中野山』の項では左岸の尾根に取り付くと書いてあったのですが、顕著な踏み跡が右岸についていましたので、そちらを辿ってしまいました。これが後に中野山のピークを求めての大彷徨になるとは、天さえも知らないことでした。

杉林の中の踏み跡は、岩混じりの雑木林の尾根に続いています。時折ピンクのテープも現れ、急登で、一部怪しい箇所がありますが、あまり時間がかからずに市界尾根に到達できました。723mピークです。直下にお賽銭のおかれた石祠がありました。南下して中野山を目指します。雑木の中の気持ちの良い尾根歩きで辿り着いたピークは「群馬300山」に写真が掲載されている中野山北峰のようでした。南に下ると石祠がありました。三角点が見当たりません。見落としました。地図とコンパスを持たない弊害がここで現れるのですが、現在地をロストしてしまったような気になり(といっても、来た道を戻ることはいつでもできるのですが)、西の765.8mピークから北の849mピークまでの尾根道を歩く羽目になりました。
当初の目論見では、小沢の左岸から取り付いて、右岸に下る周回コースを思い描いていたのですが、723mピークを起点としてピストン2回+右岸の往復という地道な山行に終りました。折角歩いた山ので、お慰みを重ねて、山名をつけてみました。中野山そのものが中野の上にあるからという理由で付けられたものでしょうから、同様の命名です。中野山のピークは知らずに通過しただけなので、登頂にはカウントしません。証拠の写真も残っていません。次回を期します。849mピーク(沢入山)の手前のみ薮がひどくて尾根を歩けませんでしたが、それ以外は気持ちのいい尾根歩きができました。アンテナの立っている779mピーク(高畑山)から北に下る尾根にはテープが見受けられましたので、周回はできそうです。

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