なかざとあたごやま。また、愛宕山です。菱町で三つめ、桐生市内の愛宕山は幾つになるでしょうか。山頂は薮ですが、山頂までの山道は短いながらも、しっとりとした雰囲気を味わえます。一万分の一の桐生市の現形図には、山名ではなく地名として掲載されています。桐生市地名考には小字の愛宕山として「愛宕神社を祀ってある観音山の北端の区域」と書かれています。

入口はとてもわかりにくい場所にあります。近くに駐車場もありません。桐生工業工高の野球グラウンドの前に駐車場があるのですが、関係者以外駐車禁止などと書かれています。ウイークデイは殆ど空いていて、週末も練習試合のあるときを除くと車はとまっていないのですが、けちだな。野球関係者は。公立のくせに。
で、金葛の入口に車をおいて歩くことに。ま、登りにくる人もいないでしょうが、一応。うどん・そばの山菱屋を目指すのですが、通り越して、山際に作られた砂防フェンスに突き当たります。砂防フェンスの開口部を抜けると、すぐに山道。愛宕山は左ですが、右に歩いて行くとまるで深山に迷いこんだよう。住宅地の脇の里山にこんな場所が。ここから薮を突破しても愛宕山には登れますが、人類の侵入を阻む薮です。ここは読まなかったことにしてください。

開口部を抜け左に行くと作業道は右にカーブしています。カーブするとすぐ右に踏み跡があります。登って行くと古びた石祠。これが多分、愛宕神社でしょう。隣に三峯山大権現、金比羅山大権現と刻まれた石柱が二本。崩れていますが、石段のあとが認められ、往時の信仰を偲ばせます。愛宕山は山頂ではなく、この辺りの山一帯の名称だったと思いますが、あえてピークを求めます。踏み跡を進むと感じの良い斜面の登りでピークと思われる場所に立つことができます。最高点と思われる場所は薮の中ですが、この辺りの雰囲気はなかなか。ちょっとした登山をしている感じです。愛宕山は観音山からのびる尾根上にありますが、生活環境保全林の歩道に寸寸にされて、薮を漕いで登る価値がなくなりました。

この作業道は小沢の上辺に作られていて、進んで行くと顕著な徒渉点が左下に現れ、金葛の歩道に立つことができます。

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