金葛からの第二弾は雨降山と一色山を結ぶ周回です。一色山からなら下りは展望台の先の鋪装された林道をお薦めします。谷沿いの山道は登りなら問題ありませんが枯葉が深いごろた道で下りには歩きにくい。山稜の景色も一色山からの方が前仙人の眺めを楽しめます。
けれどもここではまず雨降山を踏む山道をご紹介。「生活環境保全林金葛」の駐車スペースから鋪装林道を少し上がると、右側に「狐のカミソリ群生地」の表示がある分岐があります。谷沿いにつけられた道で夏の終わり頃は左斜面が一面狐のカミソリで朱色に彩られる道です。できたばかりの頃は木の香が高かった手すりもすっかり白く変色し落葉の下には不安定な石が多い登りですが、明るい谷を稜線目指して歩くのはなかなか気持ちがいい。谷が詰まったあとは葛籠折れの道を辿ります。水で深く抉られている個所もあるので足元にはご注意を。
すぐ稜線の遊歩道へ出会い、まず左の急登の先が展望台の東屋です。正面が伐り払われていてこの季節なら富士山が見える日もあり、けっこう遠方からの方の文章も残るノートが置いてあってなかなか人気の場所、暫く町を見下ろして楽しみましょう。
そのまま北へ急な木枠の階段道を下って林道へ合流。つい先日はここで自転車の方に会い、仙人ヶ岳から縦走して来たと聞いて驚きました。どう考えても自転車は邪魔じゃあないかしら。林道を少し進むと左の山道への分岐にアメフリ山を書かれた標識。いやあのアブリ山あるいはアフリ山ではないかと思いますよ、だって代表幹事がそう付けたんだもん、と小声で。
枯草や笹を払ってくださる有志の方に感謝しながら緩やかな登りをゆっくり歩けば、樹間には鳴神ー吾妻の稜線が間近に眺められほんとうにやまの町だなあとしみじみと。ここもかつては遊歩道として整備され、手すりが残ってはいますが道は草深くてすっかり自然に帰っています。
すぐに着く頂上にはいまやこのコースでは唯一残る楚巒山楽会の山名票。新しい仙人ヶ岳への標識が増え、かつては良かった見晴らしも植林が育ったので南方向に少し開けるだけになりました。ピークから直下へ草に埋もれた手すりがありますが、どうやら私有地に繋がるらしく、その注意看板も色褪せています。筆者、昔ここから下って散々迷ったことがありここからの下りは全くお薦めできません。
仙人ヶ岳への稜線に未練を残しながら展望台まで戻り、そのまま稜線を歩きましょう。一直線に付けられた道はときどき驚くほどの急坂になりながら小ピークを上下し、けれども鞍部の緩やかな道はいかにも里山の道という趣があり、時々振り返って雨降山から仙人ヶ岳へ続く尾根を目で追ったり、左側のでんべい山からの稜線を眺めるのも楽しい。
曲坂峠を越えると一箇所、土が流れて地肌が荒々しい下りがあります。手すりの他にロープが新設されているので掴まりながら。
すぐにお釈迦さまが寝そべる一色山。
ここから右手に階段を下り、すぐ右に曲がって遊歩道を辿ります。植林帯の中を緩やかに谷に絡みながら下る道は二万五千分の一の地図の破線とほぼ重なって、深い枯葉を蹴散らしながら歩くのは面白い。木橋を幾度か渡り、片栗山コースとの合流点の看板まで、静かな道で谷は涸れていますがここは初夏の頃でもけっこう涼しく歩けると思います。
遊歩道の合流地点からはすぐに出発地の駐車スペースが見えてきて、ご飯が美味しくなるお散歩コースです、ぜひ。
登り出しの山道 |
空はすぐそこ |
稜線に合流 |
雨降山への分岐 | ゆるやかに登る | 新しい案内票 |
おなじみ吾妻山 | 展望台に戻る | わが町 |
稜線の道を辿る |
振り返れば前仙人 |
アップダウンはいささか急です |
一色山お釈迦さまと三角点 |
右へ | 沢に絡んで下る |
静かな植林帯の中を |
趣ある道です | 片栗山コースと合流 |