その3 精密感あふれるミニカメラ

カメラの話その1 ホームセンターでカメラを買う に最初に自分のお金で買ったカメラの話を書いたところ、Life is Soooooo Good ! というサイトを運営していらっしゃるsurgeon24hrsさんにアニー10の写真を掲載していただいた。
素敵な写真がちりばめられたサイトおよびブログに超手抜きのブツ撮り写真が闖入してしまって内心忸怩たるものがある。surgeon24hrsさんはフィルムカメラしかお使いにならないようで、ちゃんとしたカメラで撮った写真とお手がるデジタルカメラで写したものとでは歴然とした差がある。ウデの違いではないと思いたい。surgeon24hrsさんは遠出の際には何台かのカメラをお供にされているようだが、私が山を登る時は軽いデジタルカメラを首からぶら下げるだけ。外出時には件のホームセンターで買ったもっと軽いデジタルカメラをカバンに入れて歩く体たらく。

写真のカメラは1965年に今は京セラとなってしまったヤシカが発売したヤシカアトロン。ダブルカートリッジに入った9.5mm判のフィルム(いわゆるミノックス判)をつかう超小型カメラで、若い頃散歩のお供にしていた。手触りのよい梨地クロームのボディにフィルム巻き上げ時のチュッという音(写真の左後部のレバーをひくとフィルムが巻き上げられ、シャッターがコッキングされる)とジュッと鳴る機械式のシャッター音(なんのことやらわからないでしょうが)。カメラを精密機器を操作している幸福感に浸れたものだ。
巾102mm×高さ23mm×奥行き33mm、重さ120g、UVフィルターにY1フィルターも内蔵している。フィルターをスライドさせるとセレン式の露出計にもかかって露出が変化しました。カメラは金属製に限ったものです。

うってかわって、精密感の全然ない110カメラ。DONKEY BOOK110 中国製。部品は日本製で組み立ては中国と書いてあります。
売りはビルトインクローズアップレンズで25cmの接写ができること。取り扱い説明書によるとレンズはプラスチック製で25mmF8、シャッターはメカニカル1/80秒とかかれていますが、このタイプの110カメラにありがちなギロチン式シャッターです。本の背表紙の部分(レンズカバー)が回転して撮影状態になるのですが、ホールドがしにくいこと。逆回転なら良かったのに。接写時には三脚を使えと取説に書いてあるのですが、三脚のネジ穴はありません。上記のヤシカアトロンには当然ついていますが。フィルムの巻き上げもシャッターも頼りないことこのうえありません。
皮で装幀された箱入り豪華本といった風情は狙っているのですが。

ビルトインフィルターとビルトインクロ−ズアップレンズをスライドさせる所が似ていたので、110カメラのコレクションの中からとりあげて対比させてみました。110カメラは使用フィルムが暗箱の中に入っているので、自由に意匠(衣装)が選べます。110カメラで写真をとることは皆無ですが、形の面白さと値段の安さでついつい買ってしまいます。

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