8月定例山行 代表幹事代行 

梅雨が明けたと聞いてからがず〜っと鬱陶しいお天気で、このお盆にやっと晴れたと思ったらもう朝夕は涼しい秋の気配。どうしちゃったんでしょう、日本の四季は。そのうち雨期と乾期と冬だけの一年になるかもしれません。

今回は八丁峠から地蔵岳へ、高天原でお昼を食べて、ついでに覚満淵も歩いてツリフネ草と松虫草が咲いていたらいいけどまだ早いかしらるんるんるん、という山行です。初代会長と会長が桐生に着いたのが9時30分、からっかぜ街道を走るはずが道案内の代行が重度のアレなものですから無駄にうろうろして登り出しは11時過ぎ、平日ですから駐車場はゆったりと止め放題でした。下から見た時は雨でも降っているのかと思った赤城は、ガスに包まれながらも明るい光がさしています。
いつも駐車場から見上げていただけの代行には初めての八丁道。古びてきた木の長い階段と石混じりの、歩きやすい地蔵岳までの道の端には咲き始めた薊や釣り鐘人参、ねじ花や吾亦紅のピンクから紫の小さな花。ししうどの猛々しい花や名前のわからぬ小さな、白い花。秋のきりん草の鮮やかな黄色。若い薄は初々しい薄赤い穂に黄色の蕊がついて案外華やかです。

地蔵岳では時々ガスの合間から黒檜山や駒ヶ岳が顔を出し、今回の一番の目的地高天原も大沼と一緒に見え隠れするのですが、残念ながら長七郎や鈴ガ岳、荒山は見えず。
ロープウエイの駅の跡には何体もの首のないお地蔵さまと、いくつかの石碑や石塔が並んでいるのに初めて気がつきました。色んなコースで何度か登って、頂上看板での記念写真は幾枚もあるのに今まで気がつかなかったのは、いつもぼんやりしているからではなく、あの薄汚くなっていた駅舎に近寄らなかったからでしょう。廃仏毀釈がこんな山の中でも猛威を揮ってたと思うと宗教の熱意は恐ろしい。

頂上で中学生を幾人か引率してた男の方に高天原へ降りると言ったら、急だから大変だよとなんだかちょっと脅されて、初代や会長が少しむっとしたのはお二人のせいではありません。ひとえに代行の修業不足が滲み出していたからです。30分コースで疲れるような、そんなヤワな人間は楚巒山楽会にはおりませんもの。

地蔵岳から石のごろごろした急な下りを降りれば笹の中の気持ちのいい道。昨年秋ここから覚満淵を見てすっかり気に入った初代の心は、もうガスの下に飛んでいます。
その時につけた看板は茂った木の枝でまだ立派にお役目を果たしていて、なんだか懐かしい気分で記念撮影。広々とした、他には誰もいないてっぺんで遅いお昼を食べてだらだらと時を過ごす、残念ながら展望はすべて白いガスに覆われていたけれどなかなかいい時間でした。冷気を含んだ風に吹かれて、一輪だけ咲いていた松虫草を発見して今回の目的はほぼ果たしました。
いつか篭山の看板を確認するつもりなのですが、会長曰く「道がない」「ひたすら薮こぎ」とのこと。低い山なので積雪期にトライしてみようかしら。

覚満淵は昔々来たことがありますが、その時より水量が多く、まだ夏休みのせいか木道を辿る人も結構いて、ちょっとした観光気分。ここではツワブキやキリン草の黄色が目につきます。一本だけ気の早い紅葉を見せてくれたのはハゼの木でしょうか。
ゆるゆると歩いて、次は紅葉と秋の花だね、ということで二回続けての余裕綽々の山行を終えました。
ツリフネ草は残念ながら未見です。

9/15
kotsunagi567さんから、花の写真の〈名を知らず〉とした白い花はウメバチソウだとご教示いただきました。ありがとうございます。小さくひっそりとした可愛い花です。

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