見晴山(赤城)

*暑い間ひたすらじっとしていたのですっかり弱体化した筆者、ようやく歩いてはみましたがその衰えは目を覆うばかり。体力筋力は言うに及ばず、もともと使い物にならない方向感覚がますます鈍化して帰って見る軌跡の酷いこと!どうしませう。

五月の末に雷さまに敗退した赤城山へでかけました。JRの信号機故障で予定のバスに乗れず急遽鍋割山から五輪尾根に目的を変えたのですが沼尻のキャンプ場からの登路がどうしても見つからず、結局五年前に登った見晴山だけを歩くことに。
赤城神社から大沼の周遊道を右回りに。気の早い紅葉がときどき交じる湖沿いの笹道は久々のひとり歩きに優しい道です。木の間の湖面が光を反射して、わかさぎ釣のボートや周回するモーターボートが立てる波音も可愛らしい。

沼尻のキャンプ場を抜け、少し出張峠の方へ歩いてから青木旅館横の標識に従って白く輝く芒の間を急登します。もう時期が過ぎた野薊や吾亦紅、麒麟草の可憐な黄色が見える道にはキタテハが悠然と舞って、振り返ると大沼の向こうにすっくりと黒檜山、なかなかいい眺めです。
稜線を左に深い笹原の中の道を辿ればすぐ白樺牧場の白い柵が現われ、柵の向こうに鍬柄山と鈴ケ岳、正面に地蔵岳のアンテナ群。よく踏まれて小広い場所に頂上看板があって小さなお子さま連れがお弁当を広げるにはもってこいの場所です。

看板のすぐ下には東屋があってここからは富士山が見えるとの案内標識。どちらも草深い中になんだか寂れた風情なのがいささか寂しい。これからの紅葉の季節、歩く方が増えますように。
真下には真直ぐ新坂平へ車道が延びて荒山が美しい稜線を見せています。28日日曜日の赤城ヒルクライムの練習でしょう、自転車がたくさん登ってきて、参加者は3000人と聞けばただただ驚くばかり。当日は自転車と逞しき太腿だらけ、車輌は通行規制されますのでご注意。

その車道への階段を下り、自転車の方々に追い抜かれながらてくてく歩いて青木旅館へ戻ります。与謝野晶子や平塚雷鳥も泊ったという歴史あるお宿にかねてから一度泊ってみたかったので思い切って一泊。よく磨かれた廊下や深い湯舟のお風呂が心地よく、古い資料なども見られ、お女将さんが素敵な方で思った以上に良い旅館でした。
明日も赤城を歩きます。

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小鳥ヶ島の赤城神社
大沼周遊道
秋色が始まっている
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右地蔵岳・奥が小地蔵岳 諦めた五輪尾根 芒の中を急登する
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大沼と黒檜山 笹道を辿る
明るく開けた頂上
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頂上看板あり
新坂平の向こうに荒山
青木旅館夕食、美味!

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