ひとりで登山の第2弾です。
車では行けない、行きたくないコースというのがあります。途中で車を置いて帰るわけにはいかないので、出発前に念入りにコースも決めなくてはなりません。急に大沼を周回したいなんて言うと、けっつまらんとたいてい却下されてしまうでしょう。ふふ、その点代行は気楽です。歩きたいように歩く、気の向くままに歩くことができます。ま、どこかでバス停には出なくちゃなりませんが、噂によると県道なら手を上げればバスは停まってくれるともいいます。

昨夜の計画は出張山だけでした。一日一山が会則です。
ところがバスの中は異国のお嬢さんだらけで、彼女らの交わす声が鳥のさえずりのようで心が浮き立ち、今回だけは会則を破ってもいいような気分になったのでした。まず赤城神社のあたりで下車して沼尻をめざします。大沼周回遊歩道というのがあって(所々途切れてるかな?)、一周4キロ、これを半分ちょっと歩きます。波音が伴奏の黄葉のきれいなしっとりした道です。起伏はほとんどなくお散歩コースですが、これから山に登る準備体操にはもってこい。

出張山へのスタート地点、浦和少年の家はさいたま少年の家に改名しておりました。色づいた木々を縫って、落葉が積り緩やかなカーブが続く足に優しい道です。あっという間に出張山と薬師岳への分岐。出発時に心配していたお天気は、大沼から絶え間なく霧が上がってくるとはいえ上空は青空、バスを降りてすぐは寒かったのですが気温も上昇。普段の心がけのおかげでしょうか。外輪山外側の急な傾斜は落葉松が黄色く輝いています。一部急登があるもののまたもやあっという間に出張山山頂。早起きしたのでまだお昼までたっぷり時間がある。鮮やかに紅葉している樹や、霧に見え隠れする大沼、地蔵岳をゆっくり楽しみます。my鈴ガ岳ははっきりと顔を出している。
下山すぐは鎖のある急斜面ですが、代行が使わず降りられたのですからたいしたこたぁありません。木々の色の個性を愛でながら明るい笹の道を辿ると、鈴ガ岳・深山への分岐。赤城神社を過ぎてからここまで誰にも会いませんでした。秋の赤城の独り占めです。黒檜山が最後まで霧の中だったのがたったひとつの不満かしら。

歩き出しはこのまま大沼の反対側を周回するつもりでした。ところが青木屋旅館の横手の薄の原に歩かれたそうな道をみつけました。展望台に行けるとの看板あり。薄が白くぽやぽや誘うのでつい花色木綿。最初はゆるみなき登りです。鹿の糞がたくさんあり、立ち止まって息を整えるきっかけがなかなかない。やっと笹道に入ると生まれて初めて見る「けもの道注意」の立派な看板。こんなのを見ちゃうと勇猛果敢になります。ようし、かかって来いよけもの道ときっぱり立ち向かう。けれども歩くべき道ははっきりしており、この看板はできればうちの裏の山につけてほしい。
牧場の白い柵が出てくると見晴山頂上。今日はガスが多く余り見晴らしはよくない。でもこのコースまだ代表幹事が歩かなかった道です。晴れて太い点線になりました。えへん。

下山してバスの時間を確かめるとまだ小一時間あるので仕上げに句碑の道を踏破。変化に富んだ楽しい美しいコースで大沼3/4周です。
黄葉は上の方は来週あたりがピークでしょうか。

(代表幹事代行)

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