五輪尾根の東にある足柄山は赤城の数多の峰の中で、不遇な峰の筆頭に挙げられるべき存在です。先ず、ここのところ脚光を浴びている五輪尾根の一峰でありながら、名前を知られていません。次に、存在を知ってはいても、余程こころして歩いていないとピークを通り過ぎてしまいます。五輪峠から登る際には、「最初のピークは足柄山、最初のピークが足柄山」と呪文を唱えていても、通り過ぎてしまいます。歩きはじめの逸る気持ちを抑えて、ことさらゆっくりと足を進めましょう。左に厚生団地の下山口の道標を見たら行き過ぎています。陣笠山まで行ってしまったらもうお終いです。潔く五輪峠まで戻ってやり直しましょう。
出張(でっぱり)峠から縦走する時には、最後に踏むピークですから、陣笠山を過ぎたら一歩一歩立ち止まって、そこが足柄山かどうかを道行く人に尋ねるくらいの心遣いが欲しいところです。

出張(でっぱり)山は、出っ張っているから、薬師岳には薬師如来があり、陣笠山は陣笠に見えるのでしょう。で、われらの足柄山はどうして?
五輪尾根は赤城山の他の山を登った序でに歩く人が多いようですが、そのような勿体ない登り方をしないでください。山は大事に登りましょう。楚巒山楽会では当然一つ一つの山を登った紹介をしていきます(いくかなぁ)。

大沼周回道路から赤城北面道路に入り、五輪峠の入口の駐車スペースに駐車します。駐車できないときは逆コースを選びましょう。首尾良く駐車できたら、例の呪文です。山を愛する気持ちと1475mのピークに立てるんだという期待感があれば通過するとなどという不手際は起こり得ないはずです。
序でに登るなどといっているうちは足柄山に到達した実感は得られないでしょう。頑張って登ってみてください。

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