こかげやまです。梅田の琴平山に引き続き、“再発見シリーズ 桐生の山”に掲載されていた山の再再発見シリーズです。当時の記事を引用します。“蚕影山は川内町の最奥に聳える「コカゲサマ」をまつった山である。川内町五丁目をさかのぼり駒形橋をすぎると道が二手に分かれる。右が駒形、左の小道を入ると平久保である。この里には現在四戸の家がある。蚕影山はこの里を見守るように立ち、頂上には「蚕影神社」が置かれている。(中略)蚕影山は断崖絶壁の山である。登り口は二条あり、いずれも山の裏から回り込むようにして登る。頂上には蚕影山の石祠が置かれている。「明治二十三年寅旧三月」と刻まれている。山頂は小平地になっており、昔はここに四畳半くらいのおこもり堂があったという。”

“断崖絶壁”桐生の山ではほとんどお目にかかれない形容詞です。そんな山があったのか。これは是非紹介しなくては。
梅田の琴平山同様、蚕影山の記事にも随分な地図がついていました。今回は登る前にhisiyamaさんに相談した所、案内をしてくださるとのことで、楚巒山楽会と桐生山野研究会の初コラボ山行となりました。
hisiyamaさんと奥様、私の3人で、平久保からでなく林道から登りました。お二人とも山の知識が豊富ですっかり勉強させていただきました。hisiyamaさんお薦めの蚕影山のビューポイントからの写真、下に掲載しましたのでご覧ください。
林道から少し薮くさいですが、手前のコブを左から巻き、コブと蚕影山の鞍部に出ます。平久保からの道もここら辺に出てくるようです。少々の薮を突破すると細尾根上の踏み跡になり蚕影山にはわずかの登りで到着です。山頂は狭く、まん中に蚕影さまの石祠が鎮座しています。360度の展望で、鳴神山から吾妻山までの稜線が見渡せます。

蚕影神社には、毎年夏蚕(なつこ)が終わると川内のあちこちからまゆ玉とお神酒を供えに、女性と子供が登ったそうです。女人禁制ではなく、女性だけが登ったそうです。

平久保の集落から、平久保ダムまではダム巡視用の道がつけられ、蚕影山を望む格好のビューポイントになっています。沢を挟んで屹立する岩峰は若い頃でしたら登高欲をそそったかもしれません。本音をいうと、ちょっと登ってみたいような気分になり、ルートを探したりもしました。う〜ん、登れそうな。いえいえ、ぼくら楚巒山楽会ですから、サンダル履きで、裏から頂上を踏んできた身ですから、そんなことはいいません。ただ、ただ、岩を鎧った山を感じいって見ていました。


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