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熊糞山  不死熊橋〜ヒノキデ沢〜熊糞山〜白浜山〜藤川畑(ふじかわばた)

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雪の山頂 左が我が家のカミさんで、隣がいまでも山でも何処でも付き合っていただいてる方。

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一番左の山男は一人で八木沢ダムからボートで入り利根の源流を遡行して大水上そして十字峡へ行かれた猛者だ。食料は現地調達で魚、周りに有る山草を食材にして歩いたようだ。一番重たかったのはザイルか岩登りに必要なハンマーか金具類だろう。あソウソウ、ビールかアルコール類が一番重たかったかな。一人で登って8ミリビデオを2時間も撮ってきたのだから、凄い山男、素晴らしい方だ。

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これは初春か初冬か。あまり何度も行ったので不明だ。白浜山最終山行の98.4.19と思われる。

 桐生市街を県道新桐生上藤生線で北上、林道三境線起点の合流付近へ車をPして根本方向へ行き、不死熊橋を渡ったら根本沢コースを歩く。このコースは四季を問わず良いところだ。暫く歩くと根本沢右岸で北北西からきてる沢がある。これがヒノキデ沢で此処には根本の信仰で使われた十四丁の石がある。
 この沢を左に行き沢を遡行する。最初は僅かな間水がある。間もなく沢は石がごろごろしてくるが、大股で渡るとか、またぐような所は無い。
 沢と言ってもも水は伏流水となり靴の濡れる心配なし。30分ぐらいで小尾根がいくつも出てくる。水が見え始めたら何処か尾根に(沢の右岸が良いと思う)取っ付き、三境と根本の稜線へ向かって歩こう。尾根上へ出たら沢が見え水音も聞ける。まもなく稜線だ。白浜方向へ曲がる所が判らなかったら桐生市基準点No.144(1,111.9m)を探す。No.144は稜線上にあり尾根から稜線に取っ付いた地点より多少三境よりに有ると思う。確認できたら基準点から根本方向へ行き約300mぐらいが白浜山方向、このあたりで地図の確認をしてみよう。
 
 白浜方向へ歩いてこのコースで最低の地点がある。此処から西方向に沢が始まっている。これで降りれば東京農工大の横川分校(貯木場)へでるが初心者は判りにくいだろう。まもなく1064m峰だ。しばらく歩くと1140m峰ユウフン山(熊糞山)で、ここから南西方向へ出てる尾根で下れば農工大の林道へ出るが目の前が白浜山。山頂は結構広くて良い所だ。

 此処の山頂からも林道へ出られるが折角来たのだから天狗の太刀割り石でも*見ていこう。(加藤畑(カドバタ)へ降りても良いが足尾線の沢入駅まで遠くなるので)今ではおそらく植林した木が伸びてこの岩などわからないかもしれない。

 山頂からちょっと西方向へ行くと展望の良い地点へでる。そこから北西方向へ出てる尾根がありそれで沢入駅へ向かって下山する。
 尾根からはずれないように行き西側斜面に割石が見えたら石へ行って見てみよう。かなり大きな石だ。名草の石にも負けないくらいの石だ。
 この石の下の方に植林で使った山道があったが今では不明だ。この道が判れば少し下ると北の方から林道が来てるので、それで下っても良い。
 林道を使わず降りれば間もなく、この山の所有者の作業道へでる。それで下っても鳥追橋へで沢入駅へでる。

 この当時はこのような看板で山名が複雑だったが、地元のおばさんに聞くとあ*れは天狗山と言い、山中に天狗の像があると言われる。
 天狗が訛って狸になったと言われる方がいて、タヌキ山で新ハイ誌に出てから大分あの山域にも人が入り始め、その後、森林書房の3号に出た白浜山説。この方は白浜と言う字地名が(今ではダムの湖水下)あり、又点名も白浜とあるのでという。この頃から白浜山が定着してきたが、決定的になったのはその直後桐生山野研究会のA氏が新ハイ誌のせせらぎに投稿した“(前略)問題の山名は「五街道其外分見見取延絵図」が原本の「足尾通見取絵図」第二巻に有る”とする記事が出てからだ。
 山名も人によって大分変わるので知らない者は付いていくのが大変だ。

 熊糞山は以前は山名は無かったと思われる。桐生山野研究会の会員が奥さんと一緒にいつも山に行かれていて、冬などは登山者は尾根上を歩き、熊は沢の雪の中を歩きで、上から下の熊を見ながら歩いたものだと言う。秋に行くと熊の糞が三境根本の稜線から白浜山頂まで約90個も有ったりで、あるときはフジカワバタから三境=根本稜線の間で、今にもしたばかり湯気の出るような糞を見たときは、さすがに奥さんが途中から怖いから帰ると言い始めたが、今更ここから帰れるかと歩いたコースだそうだ。その際記念に1140峰にユウフン山(ユウフン)と書いた小板を付けてきたそうだ。その看板も翌年行ったら無かったという。雪の混ざった季節風で落ちてしまうのだろう。
 昨年春、私が、山菜の時期に見回りに来る地元の管理人に会ったら、既に熊糞は地点名で登録され、農工大の演習林の実習に使われており、学生の目標地点名として使用していて、この山名を変えることは法に違反するらしい(多分文部省か大学の規則にでもあるのだろう)と管理人は言われた。

*これは春の芽吹きの頃ツツジの時期

桐生山野研究会 hisiyama


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桐生山野研究会のhisiyamaさんから、熊糞山(ユウフンヤマ)を含んだ山行の記録と名前がつけられた経緯を頂いた。山野研究会の一会員が何の気なしにつけた山名が既に農工大の実習に使われてしまい、既に公のものになってしまったようだ。

楚巒山楽会代表幹事

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