かんのんやま。太田市の1万分の1地形図で発見しました。観音山というと、群馬県では高崎の白衣大観音、桐生では菱町の観音山を思い浮かべます。旧薮塚本町滝ノ入の観音山には全ての願いを叶えてくださるという千手千眼観音菩薩がおわします。

県道太田大間々線を太田方面に進み、東毛少年自然の家入口の信号を左折、東武桐生線の踏切を渡り、少年自然の家方向に進むと、右に滝ノ入公民館があります。左折するとすぐ右上に墓地が見えてきます。駐車地は公民館か墓地の入口の長円寺駐車場に。
長円寺は無堂、無住のお寺で墓域と阿弥陀様のいる阿弥陀堂だけが残されています。(概念図の地蔵堂は阿弥陀堂の誤りです。)看板によると、ここから観世音菩薩の清浄域ですから、くれぐれも粗相のないように。

墓地の最上部に参道の入口があります。若干薮気味ですが、入るとすぐ右にお地蔵様が迎えてくれます。参道はあまり歩く人もいないようで、所々石段も残っているのですが、もうじき、薮の中に埋もれてしまいそうです。若干の薮の中を登ってゆくと大きな岩上に石に彫られた可愛らしい千手観音に出合います。雨による浸食を防ぐためでしょうか、トタン板をかぶっています。旧薮塚本町の文化財のホームページでは滝ノ入の観音山の山頂に千手観音像があると書かれていますが、山頂はもう少し上です。
千手観音から上は薮の尾根が八王子丘陵まで続いています。志の篤い人か、ものの好きな方が辿っていけば、桐生市基準点のあるピークの東側に出そうです。観音山の山頂(標高160mくらい)も薮の中です。展望はほとんどありません。参道の入口で振り返ると長閑な田園風景が見下ろせます。

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