すけどやま。もう何年も前に山とんぼさんの“安蘇の山懐から”で紹介されているのを見て、いつかは歩きたい山の一つでした。安蘇の山懐からでは「ミニ山脈」、山部さんの“栃木の山283+”では「山脈と呼びたい」と書かれています。私淑するお二人の先達に倣いここでも『助戸山脈』と称します。
虎嘯山定年寺さんの道の両側に拡がる広い広い駐車場に駐車させて頂いて(無断ですが、もちろん本堂にお参りはしました)、墓地の脇を通り、砂利の広場に出て左折し、先ず○に金の字のマークも勇ましい大谷石造りの金剛閣を目指しました。雷電山の入口にあるコース案内板では富永公園から北の切通しまでハイキングコースであるように書かれていますが、富永公園は薮の中です。川口浩探検隊の様相を呈しています。麓には富永公園と書かれた石柱も立っているのですが、私費で作られた公園では維持もままならないというところでしょうか。定年寺から南はハイキングではなく、ワンパク坊主の探検ごっこの範疇です。

仕切り直して、雷電神社の鳥居から登ったことにしましょう。例の砂利の広場には東山HC起点の道標もあり、71.5mのピーク(どんどん山?)を越える尾根道もなかなかなのですが、現代の墓地や古代の墓地(古墳群)などもあり、ハイカーとしては無視しても差し支えないでしょう。
鳥居を潜り、石段を登って行きます。足弱の参拝者のためでしょうか途中二カ所にベンチがあり、適宜、休憩を取りながら登れます。雷電山の肩には鏡石荘と名付けられた東屋もあり、至れり尽せりです。空が広くなると頂上です。快闊な展望の頂上には雷電神社が鎮座しています。鏡石も見落とせませんが、ここにはフル規格の立派な道標があります。足利の他のハイキングコースで見かけるものと同じです。流石に縦走路です。

雷電山からは北に尾根を辿ります。適宜な広さの歩き易い尾根道です。今まで歩かずにいたことを後悔しました。植樹されたばかりの幼木があるところが一番山でしょうか。尾根の両側は雑木に覆われ展望はあまりありません。他のハイキングコースでお馴染みのテーブルとベンチも一式あります。足利市エライ。登りつめた(という程ではないのですが)ところが山脈の最高地点、助戸山です。126mと書かれた山名プレートがかかっていて、オヤオヤと思ったのですが、その後ろに正しい標高のプレートがありました。三角点。少し先の岩場には(雷電神社のでしょうね)奥の院。脇を通って切通しに下る(だろう)踏み跡があります。落ち着ける山頂です。樹間越しに展望もあります。切通しまで下ろうと思っていたのですが、残念、ご発注元から電話が入ってしまいました。携帯電話が通じてしまうところがこの山脈の欠点でしょうか。切通しの先の64.2mピーク、その先の浅間金刀比羅神社のあるピークまで歩くと助戸山脈縦走の完成です。

富永公園の写真です。砂利道の奥に、はっきりした踏み跡があります。薮は濃いですが、金剛閣までなんとか行くことはできます。廃墟の公園、めったに経験できるものではありません。

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