ふどうさん。仙人ケ岳から派生した尾根が桐生市と足利市の境界をなし、白葉峠から小俣城山を経て渡良瀬川に落ち込んでゆきます。最後のたかまりが地元でおくまんやまと呼ばれている妙見山ですが、その手前にも幾つかユニークな山が存在します。
山腹に栃木県の天然記念物に指定されているミツバツツジ自生地を抱く122.4mの山には名前がついていません。足利百名山では三葉ツツジ山(仮名)とされていますが、いかがなものでしょう。キスゲ平といえば日光、黒百合平といえば八ヶ岳のように地域で一つの名称で世に流布してきていると思います。足利には既に彦間湯殿山のつつじの峰をはじめとしてツツジを冠した山名が散見されますので、重複を避けた方が無難かと。

お不動様に登るには清水川にかかる新清水橋と新笛吹橋の間の土手から入ります。入口にはミツバツツジ自生地の立派な標柱と説明板が立てられています。駐車地は笛吹坂の恵性院(えしょういん)の前の駐車場か、八坂神社前の空き地、神社奥の自治会館の駐車場。
説明板はどちらの橋からも良く見えるので、説明板目指し土手を進みます。説明板の前から成田山の石碑までやや急ではありますが、しっかりとした道が刻まれています。薮もかぶっていません。
岩混じりの道を登ってゆくと足下に手水鉢その先の大きな岩の下に台座に成田山と刻まれた石碑、その奥の石は墓碑でしょうか。道はここまでで、大岩の左右にかすかな踏み跡のようなものが認められますが、気軽に足を踏み入れられる傾斜ではありません。ピークへは笛吹坂から尾根通しに辿るのが無難でしょう。

もう一つ。山崎山(やまざきやま)。熊野神社前から小俣名草線を北上すると、左に鳥居が現れます。山崎稲荷です。屹立した大きな岩の前に社殿がたっています。この大岩が山崎の由来だと思いますが(たぶん)、山名に戴きました。社殿と大岩の間に大きなウロのある杉の古木があり、沢山のお狐様が供えられていました。古木は焼けてしまって根本しか残されていません。ご神木だったのでしょうか。落雷で焼けたとも、戦時中に爆弾を落されたともいわれています。大岩の上にたつと、恰も岬(山崎)の上にたっているような感じがすることでしょう。残念ながら、大岩、山崎山とも未踏です。踏み跡のようなものはありました。駐車地は神社の脇に空き地があります。

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