「山のリスト」の「湯ノ沢山」の項に小丸山という山名が出てきます。代表幹事さんが或る本の中でこの山名を発見し、めざしながらつい気が変わって途中の湯ノ沢山に登ってしまわれたという山です。
赤城温泉からの関東ふれあいの道をたどるコースの途中のようですが、私は赤城神社近くの「櫃石」からのコースをとりました。途中、両側からの笹がうるさく雨後などはびっしょりになりますがちゃんと赤城温泉からのコースに合流します。合流点には「赤城温泉1.6km、荒山高原3.0km」の標識があります。
荒山高原方面に向かい、しばらく歩きます(ちなみにこのあたりは時期によっては真紅のツツジの回廊になります)。すると道が左に屈曲する地点に出て「赤城温泉3.1km、赤城山大洞バス停8.5km」の標識に出会います。左に道を取るとそのまま荒山高原に出ますが、直進し笹藪の中に入ると獣道のようなかすかな踏み跡があり、ひたすら高みをめざすと15分ほどでやんわりと広く丸い地形に出ます。このあたり、密薮ではありませんが木々に遮られ展望はありません。やや下り気味の前方に荒山と思われる山影が見えますが道はないようです。ここが山頂なのかどうか定かではありませんが、一応、周辺で最も高いようなので小丸山の頂上を極めたと言うことにして帰途につきました。

小丸山の頂上らしきところでは、ちょっと面白いものを見つけたので報告します。一つの岩です。基部の幅2メートルくらい、高さ1メートルくらいのどっしりした岩ですが、上部が狭まっていて頂部に70×50センチくらいの窪みがあります。ちょうど天然の手水鉢と言ったところです。先日は雨後のためか水がたまっていました。笹藪の中の獣道を登ると書きましたが、たしかに鹿あたりは通るようですが密薮ではありません。私が往復した足跡と滑ってころんだ跡も残っているはずです。関東ふれあいの道の標識のある地点から正規の道を左に送り、直登すればさほど苦労なく平坦な山頂に達し、その岩を目にできます。岩のあるあたりが周囲で最も高く、それが目印です。もっとも、ゆるやかでのんびりした丘のような地形なので山頂を極めたという感覚はありませんせん。山頂と書いた根拠も、傾斜がなく、周囲よりは高度がある地点というだけです。
さて、岩ですが、私はカメラどころかザックも持たない手ぶら登山なので画像を紹介することができません。無理に名前を付ける必要は無いのかもしれませんが、手水鉢にそっくりだからといって「手水岩」では味気ないですよね。野山にあそぶ精霊がのどを潤したり、水浴びして遊ぶための秘密の天水、あるいは赤城山にひそかに生息する小人たちの浴槽・・・・とか言えばいくらか詩的になりますね。どなたか文学的な呼び名を考えてくれると幸いです。ちなみに、この地点は「湯の沢山」の項に小丸山として掲載されている概念図中の▲よりも少し北になるようです。

なお、赤城山の小沼と赤城温泉・大胡を結ぶ林道(?)の牛石峠付近から確認したところによると、荒山がはっきりと切れ落ちた東側はなだらかな小広い丘のようになった地形になっています。よく見ると中央部がわずかに盛り上がっており、この部分が小丸山と呼ばれる山で、私が登った地形とも一致しているようでした。小丸山は、いったいここは山頂なのか?、そもそも独立した「山」なのか?と私のような素人登山者が悩み、困る山の一つのようです。

(野原うさぎ)

(写真はすべて07年6月代表幹事撮影)

野原うさぎさんから掲示板に「小丸山」の情報をいただきました。リストに載せたまま代表幹事が登れなかった山です。まとめて記事としてUPします。

写真1〜3 赤城温泉方面より太子沢
写真4〜6 三夜沢赤城神社より櫃石
3から小丸山、6から小丸山へは想像力、行動力で補助してくださいませ。

(代表幹事代行)


 小丸山山頂付近の不思議な石を確認してきました。今回は赤城温泉から「ふれあいの橋」で湯の沢を渡り、さらに太子沢を超える関東ふれあいの道をたどりました。こちらのコースの方が、前回の赤城温泉からの道よりも15分ほど短縮できますし、途中のコースも変化がありお奨めです。ちなみに、関東ふれあいの道は荒山高原を経て前橋赤城線の蓑輪へと続き、5月にはツツジの回廊となります。小丸山へは「赤城温泉3.1km、大洞へ8.5km」の道標のあるポイントで関東ふれあいの道から別れ、正面の山に直登します。最初は膝までの笹の中ですが、高みをめざすとすぐに壊れた標識があり、これが一つの目印です。そのあたりからは笹も少なくなり踏み後らしきものもあります。尾根を登りあげると20分ほどでなだらかな山頂に達します。頂上部分はツツジなどの低木がややうるさいものの密薮と言うほどでもなく、どこが最高点なのか迷うほど平らです。このあたりが最高点かと思うあたりを少し越して先に進むと例の石がありました。持参したワンカップを供え、写真におさめました。今日は水をたたえており、まさに天然の手水鉢といった感じです。
 さて、冒険心を起こしてさらに先へと進んでみると、薮っぽくなりますが、いったん高度を下げたあたりに左(ふれあいの道方向)から登ってくる道らしきものがありました。それを辿ると、ところどころに木の階段もあり、明らかに人工的なハイキングコースです。歩きながら思い出してきましたが、ここは数年前にツツジの時期に下ってきた経験が阿あります。1/25000地図にはちゃんと破線で書かれていますがずいぶん荒れてきています。どんどん進むと予測したとおりに東屋のある十字路に出ました。ここは荒山高原と軽井沢峠を結ぶルートと交差する地点で、直進するとひさし岩を経て荒山山頂に達します。桐生の山紹介のページ中荒山の項に「東屋のある分岐」と紹介されている地点です。このあたりからあらためて振り返ると、小丸山は顕著なピークは無いものの下方にこんもりと盛り上がって見えます。やはり、代表幹事さんが「赤城山・花と渓谷」(上毛新聞社刊:絶版ですが県立図書館等で読むことができます)で発見されたという小丸山で間違いないようです。

(野原うさぎ)

うさぎ隊長から小丸山の石の写真と記事が届きました。
想像していたより深く抉れた穴。不思議な石です。自然の力というよりもっと人工的な感じもします。手水石と呼んでおきましょう。
この謎の石の情報求む。

(代表幹事代行)

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